脱皮する不思議な植物 コノフィツム玉型メセン 育て方 増やし方 

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脱皮する植物があるって知っていますか?

ハート形の厚くてプルンと丸い葉が一枚茎は殆どない。
針のないサボテンのような不思議な植物。

玉型メセン、コノフィツム
学名はConophytum 、ハマミズナ科コノフィツム属の多年草です。

サボテンは茎に水を貯める器官が発達し、水分の気化を抑えるために葉が針になっていますが、この植物は貯水器官として葉が発達し、茎が退化したような形状になっています。

年に一度(失敗すると2度)古い葉が枯れて、内側から1~2枚の新葉がでてきます。

株分けが容易で、交換会やネット通販などでは刺し芽用の株が扱われる事が多いようです。

玉型メセンの育て方

土はサボテンよりも若干保水性の良いモノを使います。
市販のサボテン培養土に赤玉土を混合したもので十分です。

小さめの鉢に半分程土を入れたら、赤玉土の色が変わる程度濡らします。残りの半分土をいれたら、刺し芽の株を倒れない程度に刺すだけ。
交換会などにおいて、その場で切り分けしてもらったものについては、切り口が乾くまで1週間ほど、風通しの良い場所で乾かしてから刺します。
切り口が乾いていないと、そこから、カビが発生したり、腐ってしまうことが有ります。

休眠期に水を切りすぎると、根が枯れて芽が出ないことがありますが、その場合も刺し芽と同様に切り分けます。茎の部分の中が干からびていない場所まで切り詰めます。ほんの少し茎が残っていれば発根しますが、葉の部分だけでは枯れてしまいます。

1~2週ほどで切り口から根が出てきます。
鉢の土を濡らすのは、発根させるために少し湿度を与える程度と考えてください。葉の中に蓄えられた水分で根が伸びますので、水やりは多少忘れていても大丈夫です。
根が出ない状態で水やりをするとカビや腐敗の原因になります。

葉にしわが出てきたら、少し水やりをして、膨らんだら無事発根しています。

水やりはだいたい4~10日位を目安に、土が乾いたら底から水が出るくらいたっぷりやります。判らなければ葉にしわが出てきたら水やり位のペースでも十分です。
直接水をかけるとカビや腐る原因になるので、心配なら鉢ごと水をはった洗面器につけるなんて方法もありますが、株が元気なら成大にジョウロで水をかけても大丈夫です。
室内だと、旧葉の辺りに水が溜まるのが主に枯れる原因かと思います。水やりの後はしばらく風通りの良い場所に置くなどすると良いです。

10~11月頃になると花が咲きます。
花は赤、紫、しろ、黄色など品種によりさまざまで、花びらが巻いているものなど、種類も多く楽しめますよ。
真冬は凍らないように、水を少なめに管理します。
これもさほど神経質にならなくても、余程寒い地域でなければ大丈夫とおもいます。
品種によっては、新潟県の軒下でも平気なモノもあるほどです。

5月頃になったら水を切ります。
段々黄色っぽく成って枯れていきますが、順調に育っていると、内側で育った新葉がしなびた旧葉の内側に浮かび上がってきます。
新葉の生育が良いと、旧葉が割れて新葉が見えることもあります。旧葉が割れてくるようなら、早めに断水します。この時期に水をやりすぎると新葉がもう一度脱皮する、2重脱皮を起こしてしまいます。

だいたい9月頃、熱帯夜が無くなるころまで断水し、涼しい軒下などに置いておきます。
断水して、完全に土が乾く前に日陰に移動すると徒長することがあるので、十分乾いてから移動させます。
ただ、断水は愛好家のなかでも意見が分かれるところで、過度に乾燥させると復活できなくなります。

ちなみにアロエの仲間と寄せ植えしてある鉢があるのですが、遮光だけした状態で水やりを2週に1度している状態でも特に問題なく旧葉が枯れて新葉が出てきますので、断水は必須という訳でもないようです。

女仙脱皮

9月ころ、断水をやめ水やりをするといよいよ脱皮が始まります。枯れた旧葉を割って新葉が登場します。
うまく育っていると、1つの株が2つに分かれますよ。
上手に育てると、毎年倍になっていきます。
欲張って日に当てようとすると、溶けてしまったり、カビてしまったり。慣れるまでは少し大変かもしれませんが、コツをつかんでしまえばかなり放置気味でも育てられる植物ですよ。

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