オブツーサ

オブツーサって知ってますか?

僕がその植物に出会ったのは、たまたま立ち寄った園芸店でした。
土から放射状に延びた先端が丸く膨らんだ葉。
先端の丸い部分は密に詰まり、ステンドグラスのように透明でまるで不思議な建造物のようです。
ぼくは、小さな黒い鉢に植えられた、そのきれいで不思議な植物を購入し育て始めました。

オブツーサ 別名 雫石
ユリ科ハオルチア属
学名Haworthia obtuse

簡単に増やせます。

増やしてみよう。
いろいろ調べてみると、『葉挿し』という方法でふやすことができる。という情報を見つけました。
今では、インターネットでマイナーな趣味の事でも、簡単に情報を収集できますが、当時は半分手探りでなかなか大変でした。(年がばれますね)

早速挑戦してみよう。

雫石葉挿し

まず、数日水やりをせず、土が乾いた状態の植物を鉢から引き抜きます
根が多かったら少し散髪します。(多少切りすぎても平気です)
園芸書には消毒した鋏でと書かれていますが、手でもじりました(笑、自己責任でどうぞ)

根本の方の大きな葉を根本から丁寧にもじります
できるだけ大きく育った元気な葉がよいようですが、僕がしたときはさほど気にしなくても発芽しましたが、途中で折れたものは発芽しませんでした。

風通しの良い日陰で、1週間ほど乾かします
元の株も、葉っぱをもじった部分が乾いてから植え替えます。気温にもよりますが2週間位断水しても平気です。
あせって植えると、そこから腐ってきたり、カビがはえたりしますよ。

土に挿します。
葉を1週間ほど乾かすと、ちぎった部分が乾いてきますので、ちぎった側を適当に土に刺します。
だいたい1~2週間ほどすると、ちぎった部分の辺りにニキビみたいなものが出来てきてそこから、新しい芽と根が出てきます。
発芽や発根の様子が見たければ、土に刺さなくても平気です。しばらくは元の葉に蓄えられた水分を使うので無造作に土の上に置いておいても元の葉がぺちゃんこになる前に、新しい根が生えてきますよ。
新しい小さな株は、元の葉の養分を使ってしばらく育ちますので、元の葉から外さずにそのまま植え付けます。
元の葉はしばらくするとぺちゃんこになって枯れてしまいます。

さっきから土って書いてるけど、どんな土を使えばいいの?

僕はサボテン培養土に、適当にパーライトとか、赤玉土をまぜていました。
赤玉を多くすると、貯水性がよくなって、パーライトを増やすと水はけがよくなるイメージです。だいぶ乱暴ですが。

水やりはどのくらい?

育て方は、検索すると細かく出てきます。
この時期は水を切る。とか細かくかいてありますが。
そんなに気にしなくても平気です。(無責任)
普段からよく観察していると、葉の大きさが変わるのが判ります。葉が少し小さくなってきたら水をやる。これで十分。水やりをすると葉がプルプルに膨らみます。だいたい1~2週に1度程度になるかと思います。
水切りをする時期というのは、植物が水を吸わずに鉢の中が過湿気味になる時期、位に思っておけば良いと思います。
実際、かなり乾かし気味で管理して通年で水やりをしていますが枯れていません。
夏場は朝水やりをすると、鉢のなかで根が茹でられて根腐れしてしまうことがあるので注意してくださいね。

日当たりの良い場所に。徒長すると戻せません。

ホームセンターなどで、ちいさな多肉植物が売られているのですが、なんだか背が高くなっています。本来密集しているはずの葉が間の茎が伸びて実の少ない葡萄のようになっているのです。
オブツーサでは、透明な窓が密集しているような形状が正解ですが、中心に近い葉が伸びて形が崩れたり、間延びして大きく広がってしまったりします。
この状態を『徒長』と言います。
この状態になると、葉挿しで再生するか、切り取って新芽を育てなおすしかありません。
どのくらいの日照が必要。
我が家では以前、東側の窓枠に並べて育てていました。午前中2~3時間程度は日が当たる明るい場所が必要です。夏場は日焼けしてしまいますので南~西向きでは遮光するなど注意が必要です。

日光が当たると、葉先の透明な窓がキラキラして綺麗ですよ。
雫石。名前を付けた方、そのセンスに脱帽です。