2018年 5月 1日の投稿一覧

【寄生虫】お尻から動く紐が出てきた?!感染の原因は散歩中に捕食してしまったアレ【注意】

マンソン裂頭条虫

身近な場所にも寄生虫は潜んでいます

水田に水が入り、夕方になるとカエルの大合唱が始まるシーズンになりました。

田舎ではイヌの散歩に出かけると、道を横切るカエルが大量です。交通事故にあわれる個体も少なくありません(汗
食い意地の張ったコだと、散歩中ちょっと目と放した隙に、カエルを捕まえて食べてしまった、なんて事もあったりします。
野生の血が騒いだんだねー。なんて笑っていられないかもしれません。
カエルやヘビなどには、マンソン裂頭条虫という寄生虫が潜んでいる事があるんです

マンソン裂頭条虫ってどんな寄生虫?

マンソン裂頭条虫は、1882年にSir Patrick Mansonがヒトの死体から発見しました。そして、1916年に山田司朗により成虫が裂頭条虫であると同定されました。

成虫は、幅1cm程で体長は2mにも達します。1000個以上の体節に別れた構造で後方に行くほど成熟し、分離して別の個体となることができます。

排出された卵は水中で孵化して、第一中間宿主であるケンミジンコに捕食されます。その後、第二中間宿主のカエルに捕食され筋肉や皮下へ移動します。
カエルが終宿主であるタヌキ、キツネ、イヌ、ネコ等に食べられると、その小腸内で成虫となります。
ヘビはカエルを捕食しますが、ヘビの体内では幼虫は成長を行わずに筋肉や皮下に寄生し、ヘビは終宿主に食べられる前の待機宿主となります。
つまり、イヌやネコが、カエルやヘビを捕食することによりマンソン裂頭条虫が寄生します。
元気な動物に寄生してもほとんど症状は出ず、少し軟便気味になる、便の匂いが変わる、あまり太らないなど、少し体調が悪いのかな?位で気が付きにくいです。

マンソン裂頭条虫に寄生された!!

マンソン裂頭条虫は、なかなか頑固な寄生虫で、虫下しの薬は通常のモノよりかなり強めのモノを使用します。

昨年、当家の新入り犬が2度寄生されました
寄生された事に気づいたのは2度とも同じ状況でした。
体調は特に変化なく、体重は毎日計っているのですが、成長期で少しずつ増量している状態、MIX犬で最終的なサイズが判らない為、給餌量は体重をみつつ調整していました。
便の状態も普通でしたが、残便感があるのか便が出た後も踏ん張りつづけ、腸壁?でしょうか、ゼリー状の軟便が出て、その際にきしめんの様な白い紐状のものがお尻から垂れ下がった状態になりました。
タオルの糸でも食べてしまったかな?と思い、尻尾をよけて良く見てみました。
白い紐状のモノは、家で見た記憶が有るモノではなく、引っ張ってみると少し伸びて、手を放すとまた戻ります。まるで緩いゴム紐のよう。
そこで、ふと気が付きました。

『これ?動いてないか??』

ゆっくりですがその白い紐状のモノは、ゴムではなく、生き物の動きをしています!!
切れないように慎重に引っ張り出しました。70cm程もあったでしょうか。
瓶にいれ、水を入れるとやはりゆっくり動いています。まるでキャタピラのように小さな節がある謎の生物。

『コレ寄生虫だよなー?』

心当たりはありました。1~2週間程前の雨の日に、道端の草むらからモグモグしながら拾ってきた腐ったイタチの死骸…。(汗)
慌てて動物病院に行くと、先生は『犬で見るのボクは初ですよ』と瓶詰の条虫を見て笑われました。

『普通の条虫の6倍(だったかな?)位の強い薬を使うけど、在庫してないから明日の夕方きてねー』と一度帰宅。

翌日注射して、寄生虫騒動は無事終了。

…のはずだったのですが、1か月程後に再び同じ状況になってしまいました。
動物病院に電話すると、今度は駆除薬を在庫してくれてありました(笑)

気付かないうちに寄生されている事も

イタチは、マンソン裂頭条虫の中間宿主では無いのですが、中間宿主のカエルやヘビ等を捕食しているので、今回感染源となった可能性は高そうですね。

2度目は、思い当たるエピソードが全くありませんでした、散歩中にもカエルを食べてしまわないように、かなり注意していたつもりだったのですが。
飼い主が気が付かないうちに、いつの間にか寄生されていることもあるかもしれません。
体調はもとより、排せつ物のチェックも重要ですね。

現在、最初の条虫は近所の動物病院で、ホルマリン漬けの標本となってお仕事をしています。

潮干狩りシーズンです。中潮大潮って何だろう?アサリの目って?

潮干狩り

GWの予定はお決まりですか?

GWもそろそろ後半戦が始まります。
今年はカレンダー通りですと、4/29~4/30がお休み。
平日を2日挟んで5/3~5/6がお休み。
間の2日を休んで、9連休なんて言う方もいらっしゃるかもしれませんね。

GWレジャーの定番。潮干狩り

GWというとニュースでは潮干狩りの話題が毎年放送されます。ちょうど暑くなる時期、涼を求めて海に繰り出したくなりますよね。
干潟には、日差しを遮るモノがありませんので、熱中症には十分注意が必要です。
大きな帽子や、飲料水も忘れずにお持ちくださいね。

今年のGWは特に塩回りもよく、どの日も潮干狩りに良いそうですよ。

潮干狩りに良い日って。

大潮の日で、干潮の時間の前後1時間程。が潮干狩りに最適だそうです。

大潮って何だろう。

潮干狩りの情報を見ていると必ず出てくる『大潮』とか『中潮』という言葉。
どうやら『大潮』が良いらしいことは判るのだけど、大潮ってなんでしょうか?

太陽と月の引力と地球が回転する遠心力が合わさり、引き伸ばされた地球の表面にある海水面によって満潮と干潮の差が大きくなる状態を大潮と言います。
満月と新月の時期で月に2回程度起こり、春分と秋分の頃が干潮満潮の潮位の差が最大となります。
つまり、すごく潮がひくよ。ということです。

海上保安庁提供の潮干狩り情報によると
GW後半は中潮
その後の週末では、6/16-17 7/14-15 8/11-12が潮干狩り最適日だそうですよ。

潮干狩りの定番。お馴染みのアサリですが、どんな貝ですか?

アサリは異歯亜綱マルスダレガイ上科 マルスダレガイ科に属する二枚貝の一種で広義にはあさり属の二枚貝の総称。
最大殻長は6cm程になり、日本、朝鮮半島、台湾、フィリピンまで広く分布している。

あさりの目?

干潮時にはあさりの目を探す、なんて事を言います。
アサリは砂の中から目を出して、周りの様子をうかがっている。
のではなく、
貝殻部分を砂の中に隠したまま、出水管と入水菅をいう管を砂からだして、呼吸や食事をしているのです。
丁度その2つの穴が、砂にあいた目のように見えることから、『あさりの目』と呼ばれています。
呼吸、食事、排せつ、産卵、などをあさりは砂の中に隠れたまま、この管で行っています。

あさりは高性能なろ過装置?

アサリは呼吸・摂食の際に海水中の不純物を濾し取り、海水を綺麗にする役割を持っています。ただし海中の不純物を取り込むということは、生物濃縮が行われる生物であるということです。

貝毒に注意。
水温が上がり始める4~5月頃、ちょうど潮干狩りのシーズンに
毒性を持つプランクトンが発生し、それらを貝が食べ、毒を蓄えることで、
『貝毒』が発生し、食中毒を起こすことがあります。

GW後半も事故なくお楽しみください。

貝毒の情報は各自治体で検査を行い、HP等で掲示されていることもあります。
潮干狩りにお出かけの際は、自治体、漁業組合などが出している情報も、確認してから行くのが良いかもしれませんね。