2018年 8月 1日の投稿一覧

【自由研究にいかが?】AMeDASって何だろう?【気象庁】

気象の記録発表や、天気予報で良く効くアメダスって一体なんだろう?

アメダスってなんだろう?
連日の猛暑報道の気温や、台風降水量など、アメダスという言葉を耳にする機会は多いですが、アメダスって何でしょうか?
『雨だす!』って、訛った人が雨を教えてくれているの??

アメダスの正式名称は日本語だと『地域気象観測システム』と言います。

AMeDASは日本語では、『地域気象観測システム』と呼ばれています。
英語ですと『Automated Meteorological Data Acquisition System』です。
導入された当初は『Automatic Meteorological Data Acquisition System』と呼ばれていました。
自動気象データ収集システムです。
単にAMDSと略するよりも、『雨だす』とした方が親しみやすく面白いとの理由でAMeDASとの略称にされたと言われています。

AMeDASの運用は43年前の1974年から。

AMeDASは1974年11月1日より運用が開始されました。
現在降水量を観測している地点は、約17km間隔で全国に1300カ所程約21km間隔となる840カ所程の地点では降水量以外にも、風向・風速・気温・日照時間を観測しています。
また320カ所程では積雪も観測しています。

百葉箱って知っていますか?昔は小学校の校庭に必ずありました。

百葉箱って知っていますか?
気象庁の観測では1993年で廃止されてしまいましたが、その昔、気象の観測は百葉箱という装置を使い行われていました。

1.5m程の高床式の、白く塗られた木製で犬小屋のような形をした箱で、側面は二重の鎧戸、天面と底面はすのこ張りの二重構造になっています。
理科教育のための設備の基準に関する細目を定める省令」(1954年より理科教育振興法の規程に基づき施行)に百葉箱が載ったことで、全国の小学校に設置されました。現在では『気象の学習用具』と記載されているのみなので、必ずしも百葉箱を設置する必要はないのですが、昔はどこの小学校にも校庭の片隅に百葉箱が設置されていました。

この百葉箱の中には乾湿温度計や気圧計などが入っています。最近のものですと放射線量を測定できるものもあるそうです。
自然風に頼っているため、昼間の気温はやや高く夜間はやや低めに誤差が出ます。

AMeDASはどんな事をどの位の精度で計測しているの?

AMeDASは下記のような気象要素を計測しています。
気温。
電気式温度計を使い、摂氏0.1℃単位で計測しています。
2008年3月26日よりアメダスデータ等統合処理システム(新アメダス)の運用が順次開始されています。
接続された観測点では、従来10分間隔で観測していた気温を10秒間隔で観測するようになりました。

降水量。
転倒ます型雨量計を使い、0.5㎜単位で計測しています。
雪やあられ等は、溶かして水の状態で計測します。

日照時間。
回転式日照計を使い、太陽の照らした時間を1分単位で計測しています。
気象官署では1996年1月までは回転式日照計、2月以降は太陽追尾式日照計に変更されました。

風向・風速
風車型風向風速計を使い、風向は16方位、風速は0.1m/s単位で計測しています。
気象庁から発表されている値は観測時刻までの10分間における平均値となります。

積雪量
超音波式積雪計、光電式積雪計を使用し、地面からの積雪量を1時間毎に1cm単位で計測しています。
雪の多い地域のAMeDASに設置され、それ以外は気象台併設のAMeDASのみの設置となっています。積雪の稀な静岡県・宮崎県・沖縄県などでは一台も設置されていません。

自由研究のヒント。

百葉箱を探してみよう。小学校、駅、プール、市役所等の公共施設。見つけられるかな?

AMeDASを探してみよう。全国に1300カ所以上。近所にAMeDASはあるかな?

AMeDASの場所は簡単な住所と座標が公開されています。宝探し感覚で探しに行ってみると面白いかもしれませんね。

【自由研究にいかが?】気象庁ではどんな所で温度を計測しているの?家の周りの気温は?

気象庁の最高気温はどうやって測定しているのか?

酷暑の影響でニュースで耳にする機会も多かったアメダス。気象庁で発表される気温はどんな場所で測定されているのでしょうか?

AMeDASでは電気式温度計で自動的に温度を測定してデータを収集しています。

AMeDASでは金属製の筒の出口に排気装置のついた通風筒の内側で、白金を使用した電気式温度計を使い気温を測定しています。

1993年まで気象庁の観測にも百葉箱が使用されていました。自然風に頼る百葉箱はどうしても測定される温度に誤差が発生するため、気象庁では換気装置が付いた百葉箱が使用されていました。

換気装置のモーター部分などが熱源となり、測定誤差が生じないように、換気装置は必ず空気の出口側につけられています。

周辺環境によって測定値に影響が出ないように配慮がなされている。

また測定値が周囲の環境によって影響を受けないように一定の基準が設けられています。

露場と呼ばれる、通風筒や百葉箱の下の地面は、照り返しや雨の跳ね返りなどの影響を最小限にする為、丈の短い芝生が望ましく、難しければ周辺と同じ土壌でもよいとされえています。また観測点の増加に伴う管理上の理由などから、雑草が茂らないよう人工芝も認められています。
露場の面積は広いほど良いとされており、アメダスの観測所ではおおむね70㎡以上が確保されています。

また各観測データの比較の為、気温観測場所の高さは、世界気象機関では地上1.25〜2.0m気象庁では1.5mと定められています。

自分で百葉箱を作ってみよう。

牛乳パックやティシューの空き箱にブラインド状の切れ込みをいれるだけ。
周囲の4面と上の三角の部分にも風が通る道ができたら、百葉箱の完成です。
直接中の温度計に日光が当たらないように…

自由研究のヒント

百葉箱を作ってみよう。色によって中の温度に影響がでるかな?

家の周りの温度を測ってみよう。南側、北側、家の中、車の中など。最高最低気温がメモリーできる温度計を使えば楽々です。

今年は酷暑の影響で4月30日から7月29日までの間に57534人もの人が熱中症で救急搬送されました。

2020年度に行われるオリンピックでは、蒸し暑い日本の夏に世界中から多くの人々が集まる予定となっています。

どうしたら少しでも涼しく感じる事ができるか?実際に気温を下げることができるか?など、

気温を下げるアイデアを考えてみるのも面白いかもしれませんね。