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人畜共通感染症エキノコックスにご用心。本州でも感染拡大か?

投稿日:2018-04-17 更新日:

3月27日、愛知県で複数の野犬にエキノコックス感染が確認される。

エキノコックスにご注意

愛知県では平成26年4月4日付けで1例(捕獲場所:阿久比町)、本州のイヌとしては全国で2例目となる感染が確認されていましたが、平成30年3月27日付けで3例(捕獲場所:阿久比町、南知多町、及び知多市)野犬への感染が確認されました。
北海道以外で感染の広がりが認められるのは初めてで、愛知県や厚労省は知多半島の一部を流行地域と位置付け注意を呼び掛ける方針。

エキノコックスって何だろう

エキノコックス症とは寄生虫のエキノコックスによって人体に引き起こされる感染症の1つで包虫症などと呼ばれることもある。
発生原因となるエキノコックスは、扁形動物門条虫綱真性条虫亜綱円葉目テニア科エキノコックス属に属する生物の総称である。

単包条虫 Echinococcus granulosus による単包性エキノコックス症
多包条虫 Echinococcus multilocularis による多包性エキノコックス症
上記に区分されるが日本で見られるのは多包条虫である。

エキノコックスの生活環

エキノコックスは、自然界においては、主にキツネと野ネズミに寄生しています。
① 成虫は、キツネの腸に寄生して卵をうみ、その卵が糞と一緒に排泄される。
② 野ネズミがこの卵を食べ、体の中で卵がかえって幼虫となる
③ 幼虫が寄生している野ネズミをキツネが食べ、キツネの腸の中で幼虫が成虫となる

このように、エキノコックスは、通常、キツネと野ネズミの間を食物連鎖によって回っています。
また、エキノコックスに感染した野ネズミを食べることにより、イヌにもエキノコックスの
成虫が寄生します。

大きさは?

成虫の大きさは単包条虫では 2~7mm。多包条虫で 1.2~4.5mm、と条虫としては非常に小さい。虫体は小腸粘膜に吸着し、糞便と共に虫卵が外界へ排泄される。

エキノコックスの虫卵は、直径 30~35μm で、幼虫は、中間宿主体内(主に肺と肝臓)で増殖する。人間は中間宿主となるが、人体内での幼虫発育は極めて遅く5 年~20 年かけて 徐々に大きくなるため潜伏期が非常に長くなる。

多包虫は微小胞嚢が集塊状を呈し、人ではしばしば中心部が壊死し膿瘍となる例がある。
単包虫は大型で単純な胞嚢を形成する。

どこから感染するの?

日本では感染症法4類感染症指定で、原因となる多包条虫は北海道などの緯度の高い地域(38度以北)に生息しています
主にイヌ科をはじめとする肉食動物(北海道ではキタキツネ)の糞に混入したエキノコックスの虫卵を、水分や食料などの摂取行為を介して、ヒトの体内にはいりに感染すると考えられています。しかし虫卵の分布や汚染状況が不明で、ヒトへの正確な感染経路の同定はできていません。

エキノコックスはどこで見つかった?

日本での最初の多包性エキノコックス症患者の多発は礼文島において報告されました。
第1症例は、1936(昭和11)年6月小樽在住の28歳の主婦が食後の上腹部膨満感を訴え、その後の検査で多房性エキノコックス症と診断。
その後の調査で1924~1926年にかけて、移入されたキツネが感染源になったのではないかと推測されています。
その後、礼文島内のキツネは根絶され、礼文島における流行は終息しています。
北海道では、高度成長時代の影響もあり、急速に人間の生活エリアが開発され、同時に住処を無くしたキツネがエサを求めて人間の近くに住処を求めた為道内全域に広まったと考えられています。

北海道でキツネに注意してれば良いのでは?

本州でも2005年6月3日、埼玉県、県北で捕獲された雌犬からエキノコックスの虫卵が検出されています。
北海道で飼われていた犬が、引っ越しで本州にわたり、その後野犬となったのではないかと考えられていますが、詳細は分かっていません。

家はネコ派だから大丈夫?

2007年8月29日、北海道大学の研究チームが、北海道内の600匹の飼い猫を調べたところ1匹の猫からエキノコックス虫卵が検出されたと発表しました。
以前は猫の体内での成長が遅い為、猫には感染しないと考えられていましたが。猫にも感染します。

エキノコックス症の感染予防のためにできる事。

虫卵の寿命は10℃で3ヶ月程度、低温にも強いです。
北海道は野生の動物にとっては隔離された環境であったために、主な分布地となっていますが、どこにでもいる、ネズミ、タヌキなどが宿主となれば本州でも感染拡大のリスクは十分考えられます。

野山に出かけ、帰ったときはよく手を洗う。
衣服や靴についた泥もよく落とす。
野山の果実や山菜などを口にする場合、流水でよく洗い、十分熱を加えて食べるようにする。
沢水、わき水などの生水を飲まない。

ご注意ください。

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