
地名を聞くとイメージするものは色々有りますが、『松阪市』と言えば殆どの方が、真っ先に思い浮かべるのは『松阪牛』ではないでしょうか。
目次
松阪牛という牛の品種は無いって知ってました?
松阪牛とは?
松阪牛は品種としての名前ではありません。
但馬牛などの黒毛和種の子牛を、松阪市を中心とした2004年(平成16年)11月1日時点での旧22市町村地域および、旧松阪肉牛生産者の会会員が肥育したもので、松阪牛個体識別管理システムに登録されている、未経産の雌牛が松阪牛と呼ばれます。
同じ人が同じように育てても、隣町では不可なのです…
ちなみに、『2004年(平成16年)11月1日時点での旧22市町村』とは、松阪市、津市、伊勢市、久居市、多気町、明和町、飯南町、飯高町、一志町、嬉野町、白山町、香良洲町、三雲町、大台町、大宮町、度会町、小俣町、玉城町、宮川村、勢和村、美杉村、御園村を指します。
現在の基準は、最高級牛肉のみの代名詞ではなくなっています
2002年に『松阪牛』の定義を定める規約が改訂されたことにより、枝肉格付けが削除されたため、現在では全ての「松阪牛」が最高肉質等級の牛肉というわけではなくなってしまいました。
かつて高級和牛のネームバリューとブランド力を作り出した、『改定前の松阪牛』と同等の牛肉は、現在の基準ですと、但馬系の黒毛和種の雌牛を900日以上肥育した『特産松阪牛』、かつ肉質等級5の『金』の条件を満たす松阪牛枝肉となります。
つまり、特産松阪牛の金こそが、昔ながらの高級松阪牛肉ということになります。
2018年度の特産松阪牛女王が決定!!
11月25日に松阪市農業公園ベルファームで『松阪牛まつり』が行われました。
この、松阪牛まつり、第69回 松阪肉牛共進会は、本年度の『特産松阪牛』の最上位、クイーンが選ばれるイベントとなっており、その後、出品された松阪牛の『せり』も行われます。
つまり、今年のトップ松阪牛を販売できる店が決まる、数ある松阪牛販売店間の戦いの場でもあります。
松阪牛まつりへの来場はシャトルバス利用が便利
ベルファームには700台の無料駐車場が有りますが、当日はすぐに満車となってしまいますので、近隣の、松阪市中核工業団地、松阪興産㈱西野工業団地、中部台運動公園第1駐車場が臨時駐車場として用意され、それぞれの臨時駐車場と松阪駅前からシャトルバスが運行されます。
松阪駅前から運行される、シャトルバスで会場に向かう予定だったのですが、松阪駅に向かうバスの時間が合わず、徒歩でベルファームにやってきました。
シャトルバスは、20分程の間隔で、会場とそれぞれの場所を往復運航されていました。
会場のベルファームは市中心地より3km程。歩くにはちょっと遠いかも。
ベルファームは、市街地からすこし外れた場所にあり、周囲は田んぼばかりの道を行きます。
天気が良かったこともあってか、他にも、徒歩や自転車で会場の方に向かう人もちらほら。
到着したのは10時過ぎでしたが、会場には長い行列が…
こちらは、毎年大人気の『松阪肉のすき焼き大試食会』に並ぶ人達の列です。
用意されたのは、先着2000食でしたが、この時点で既に無くなっていた様子。
会場入口付近では、七輪を使った焼肉コーナーも大人気でした。
他にも、松阪肉の串焼きや、牛汁、コロッケ、焼きそば。松阪豚の店や、ご当地グルメ?鶏の味噌焼、松阪茶などの屋台がでていました。
お祭りって大抵、買った物を食べる場所に困るのですが、座って食べられる場所も用意されていますし、公園ですので、慣れた人達は、広い芝生にレジャーシートを広げて、楽しんでいました。
お祭り会場の奥で行われる闘いの場
午前中に名産松阪牛のチャンピオンが決定し、13時頃からは、いよいよせりが始まります。
松阪牛は思っていたよりも立派な毛皮に包まれていて、暑さで食欲が落ちてしまうのだそうです。肥育農家の方々が、近年の酷暑を乗り切り、900日以上に渡り育ててきた牛たちが、次々にせりにかけられていきます。
130万スタートからどんどん値段が上がっていく様子は、なかなかの迫力です。
今年の女王に選ばれた、一席の松阪牛『さとり号』を競り落としたのは、津市の『朝日屋』さん。なんと2510万円もの値段が付きました。
朝日屋が、チャンピオン松阪牛を競り落とすのは、なんと27年連続です!!
このチャンピオン松阪牛、年末に朝日屋で行われる『名牛まつり』において、平常価格で販売されます。
毎年、物凄い行列となりますが、一度くらいは食べてみたいものですね。