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学校給食でもスーパーでも牛乳が品薄に
今年の夏の酷暑で乳牛が夏バテ気味、夏休み明けに学校給食が始まると、北海道からの供給がメインの牛乳が不足する可能性が…という話題を聞いた矢先。
9月6日3時7分、北海道胆振地方中東部を震源とした北海道胆振東部地震が発生しました。マグニチュード 6.7、震源の深さは37km、北海道で初めて震度7が観測されました。
北海道内全ての火力発電所が緊急停止した影響により、道内全域で停電し、交通機関はマヒ。
試される大地。本州の感覚を遥かに超越した試し。
本州に住んでいると、北海道という1個の都道府県になるので被害の規模がイメージしづらいのですが、北海道の面積は83,423.84㎢、九州の面積が約36750㎢、四国の面積が約18800㎢なので九州と四国を合わせたよりもまだ広い。九州が二つ分に、5777㎢の三重県を足してもまだ、1899㎢の大阪と2188㎢の東京がすっぽり入っておつりがでてしまうサイズです。
試される大地。規模が桁違いです、とんでもない規模の被災ですね。
北海道の人達の生活に問題が発生すると、北海道からの供給に頼っている食品等に影響が出てきます。
当家の近所でもスーパーから牛乳が徐々に品薄になり始めました。
牛乳は無いけどそれっぽいものは売っています?
ところで牛乳とひとくくりにしているのですが、種類があります、どう違うか知っていますか?
牛乳は牛の乳から出来ています。
牛乳を出している牛は、家畜化された牛に品種改良を行い、特に乳の出る量が多くなるようにされたもので、日本ではホルスタインが良く知られています。
牛乳と加工品の種類
生乳
乳牛から搾ったそのままの状態。食品衛生法によりそのまま販売することはできません。
牛乳・成分無調整牛乳
生乳を加熱殺菌しただけのもの、水や添加物を混ぜることはできません。
成分調整牛乳
生乳から水分・乳脂肪分・ミネラル等一部の成分を除去し、成分を調節したもの。
低脂肪牛乳
生乳の乳脂肪分を除去し、乳脂肪分を0.5%以上1.5%以下に調節したもの。
無脂肪牛乳
生乳の乳脂肪分を除去し、乳脂肪分を0.5%未満に調節したもの。
一般に流通しているモノを比べると、牛乳よりも加工の工程が多い低脂肪無脂肪牛乳の方が安価となっているようです。普通は工程が増えるほど値段は上がりそうですが、これは除去した乳脂肪分をバターやチーズなど他の乳製品の生産に利用できる為です。
加工乳
主に生乳を原料として、脱脂粉乳やクリーム等の乳製品を添加し加工たもの。
無脂乳固形分8.0%以上と規定されているが、乳脂肪分については規定がないので乳脂肪分を少なくした低脂肪や、濃厚など濃くした製品も有ります。
加工乳は第3の牛乳等とも呼ばれています。生ものである生乳の管理に掛かるコストが抑えられたり、脱脂粉乳を使用できるなど生産のコストを下げられる為、牛乳に比べ価格が抑えられる利点があります。
乳飲料
生乳を原料としているが、栄養素を補強したり、果汁等乳製品以外の成分を添加したもの。
コーヒー牛乳やレモン牛乳などがこれに当たります。
2000年に発生した雪印集団食中毒事件をうけ、2001年に公正競争規約が改正されました。それにより現在では乳脂肪分3.0%以上、無脂乳固形分8.0%以上の「牛乳」「加工乳」「乳飲料」以外では『牛乳』の表記が使用できなくなった為、条件を満たさない、コーヒー牛乳やレモン牛乳のパッケージからは、『牛乳』の文字が消されてしまっています。
※オーレ・ラテ・ミルク等の表示はOKとなっています。
代わりに何を使おうか?主婦の悩みどころですね。
製品のパッケージを見ると、企業が四苦八苦しているのが良く判ります。
生乳が不足しても比較的安定供給が可能な乳飲料や加工乳が入荷され、牛乳は品薄となっているのが判りますね。
子供の大好きなフルーチェは牛乳のカルシウムと反応して固まる為「加工乳」「乳飲料」「豆乳」「スキムミルク」などを使用した場合には固まらないことが有るそうです。
加工乳でグラタンを作ってみましたが、言われれば判るかな?と言う程度、調理に特段問題は有りませんでした。
第3の牛乳に挑戦してみるか、地元農場のやや割高な牛乳を購入するか。
お財布の紐を握っている主婦の皆さまには悩みどころなのではないでしょうか。