【検証】スッポンはスクミリンゴガイを捕食するのか?

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スクミリンゴガイの駆除に使われている?本当に食べるの??

以前、スクミリンゴガイ(ジャンボタニシ)の記事でコイ、スッポン、カルガモ等が捕食すると書いたのですが、スッポンは本当にスクミリンゴガイを捕食するのでしょうか?

外来種でも『駆除の為』と持ち込まれたものが実際には捕食しやすいモノを捕食してうまくいかなかった話をよく聞きます。

スクミリンゴガイは5~8cmとかなり大きくなるがスッポンはどの程度のサイズまで捕食するのか?
実際にスッポンの水槽にスクミリンゴガイを入れて観察してみることにしました。

http://comoestas.net/pomacea-canaliculata/ ‎

まずはスクミリンゴガイ(ジャンボタニシ)を捕獲。

犬の散歩がてらスクミリンゴガイ(ジャンボタニシ)を捕獲してきました、水路の手が届く場所にいくらでもいます。
3~4cm位の個体が多いようです。水田も見てきましたが、小さい個体は結構いるようですが大きい個体は発見できませんでした。
水路の大きな個体は捕食者の鳥等に発見されやすいですし、田んぼでは大きな個体は耕運機の歯で潰されてしまうからでしょうか。
動きはスッポンと比較すると極端に遅く、泥の表面を這っていて潜ることもしませんので、スッポンにとっても見つけるのは容易な獲物であろうと想像できます。
何匹か捕獲して、水槽に入れてみましたが産卵以外ではあまり水から上がることは無さそうで水槽の側面の水面より下だけで活動しています。

観察装置のセッティング。

アクションカメラVemicoを防水ケースに入れてスッポンの水槽にセットしました。
スッポンは4歳、甲長は15cm程度の個体に協力をお願いしました。

サイズの違うスクミリンゴガイを5匹水槽に投入して後でカメラを回収するという方法をとりました。

結果、スッポンは憶病で水槽に突如現れたカメラにパニック状態。食事どころではなくなってしまいました。
1時間程様子をみてみましたが、落ち着かないのでカメラだけを回収しました。

半日ほど放置し、様子を見に行くとスクミリンゴガイはすべて殻を割られ、中身がなくなっていました。
観察に使用したスクミリンゴガイは1.5cm~3cm程度のものでしたが、スクミリンゴガイの殻程度であればスッポンは問題なく破壊して捕食可能なようです。

スッポンもコイもスクミリンゴガイの捕食者として有効です。

またスクミリンゴガイの殻もこの辺りによく生息しているカワニナに比べると比較的薄く壊れやすいこともあり、すっぽんにとっては問題く容易に捕食できる獲物であることが判りました。

ちなみにその他スクミリンゴガイの捕食者として紹介したコイですが、こちらは喉の奥に咽頭歯という丈夫な歯があり、貝を割って食べるそうです。
咽頭歯の破壊力はコインを曲げられる程だそうですので、こちらもスクミリンゴガイ程度であればバリバリ食べてしまいます。

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