狂犬病予防接種率が低下しているらしい~なぜ犬だけ受けるの?

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狂犬病の接種率が低下している

前の記事で、どうして狂犬病予防ワクチンが毎年で、犬だけにという疑問がわいたので、少し調べてみました。

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狂犬病の予防接種と畜犬登録が共に毎年だったことがある

実は、昔は畜犬登録も年一回更新の必要があったというのはご存知ですか?
1995年に狂犬病予防法改正され畜犬登録が一生に一度となったそうです。

1995年以前にも、我が家にはわんこがいたのですが・・・登録毎年していたのかな???記憶にないですね・・・。
まぁ、その時は私も子どもでしたから、親がきちんとしていた・・はずです!
そういえば、『犬』って書いたステッカーが毎年犬小屋に貼り付けられていた…ような…。

狂犬病の接種率が低下 考えられる理由は?

畜犬登録が一生に一度に変更になったことで、狂犬病の接種率が落ちたと言われています。

しかし、狂犬病の接種率が落ちた理由は他にも考えられます。
狂犬病予防法が施行された時代と異なり、犬の室内飼いが増えたことや動物病院の増加も原因ではないかと考えられています。

まず、犬の室内飼いが増えたことで、犬が他の犬や動物と接触する機会が減ったため、狂犬病に罹る可能性が無いと考える飼い主が増えたのでしょう。
そして、動物病院が増えたことで、通年で予防接種をすることが可能なり、あえて集団接種にいかずとも、掛かり付けの獣医師の元で落ち着いて予防接種を受けられる環境になったのも大きいでしょう。
それにより、狂犬病集団接種時に必ず接種せねば!!という集団心理的なモノが働きづらくなったのかもしれないですね。

それ以外には、うちの子は大丈夫という根拠不明の自信によるものあるのかもしれませんね。

狂犬病の予防接種率は30%?

現在、狂犬病予防注射の接種率は、登録されている犬だけでも70%程度だそうです。
ペットフード協会の調査によると、かなりの数の未登録犬がおり、未登録犬の狂犬病予防注射の接種率は30%台まで低下しているのではないかとされています。

狂犬病が再び日本入ってくることはある?

予防接種率が低いと聞くと、新型コロナでパンデミックが起こった今、日本で根絶されている狂犬病が、再び日本に入ってくる可能性を考えてしまい怖いですね。

海外では、いまだに狂犬病が流行っていますので、再び日本に狂犬病が入ってくる可能性で一番高いものは「海外から」でしょう。研究室からの漏れるというのはなさそうですね…。

外国で狂犬病を媒介するとされている動物は、イヌの他に、コウモリ、ネズミ、フェレット、ネコ、アライグマなどです。
もし日本に狂犬病が入ってくるとすれば、検閲をすり抜けた感染動物からか、コンテナ等に紛れ込んできた感染動物からと考えるのが妥当でしょう。
罹患ネズミがコンテナに紛れ込み入国→日本のネズミと接触蔓延→捕食によりイタチやネコに感染→イヌやヒトって感じですかね。
そう考えると、罹患動物とイヌが遭遇する前に、自然界でかなり大規模に蔓延しそうですね。

それなのに犬だけに、狂犬病の予防接種をする意味ってあるのかなと不思議に思いました。

どうして犬だけに狂犬病の予防接種があるの?

厚生労働省のホームページによると

Q22
どうして犬に狂犬病の予防注射を受けさせないといけないのですか。
A22
狂犬病は全ての哺乳類に感染しますが、まん延の原因となる動物は限られており、アジア地域等、狂犬病の流行国では、犬が主なまん延源となっています。従って、飼い犬に狂犬病の予防注射を接種することで犬でのまん延が予防され、人への被害を防ぐことができ、日本でも万が一狂犬病が侵入した場合に備えて、飼い犬への狂犬病予防注射を義務づけています。

となっています。
ようするに、流行国では、犬が一番大きな原因になっていて、日本に入ってきた場合も、犬が一番危険性が高いからという理由のようです。
たしかに、人間との距離や攻撃力を考えると、蔓延した場合の脅威はやはりイヌが一番だと思います。
しかし、現代の日本では、放し飼いの犬は見かけないですし、それどころか、多くの家庭の犬が屋内飼育されていて、外に係留されている犬すらあまり見かけることもありません。
野犬があちこちに居た時代と違い、どちらかと言えば現代では外を自由に歩く猫の方が、狂犬病に罹患する危険性が高いそうな気がします。
そうであったなら、イヌに感染が流行するころには自然界でかなり大規模に狂犬病が蔓延した後になるのではないかと考えられます。

現在でも、海外旅行に行くと、多くの国で野犬や放し飼いの犬がそこら中に寝ていたりします。
日本でも、かつて野犬や飼い主の判らないイヌがうろうろしている時代がありました。
狂犬病予防法が施行されたのは昭和25年。ペットといえば犬か猫、人に危害を加える可能性が高いのは外でうろうろしている犬。といった時代背景をを基準にした狂犬病予防法のようです。

危険な病気を防ぐための予防接種ですが、ペットの種類も多岐にわたる現在では、もう少し時代に有ったモノに改変すべき時期なのかな、と思うのでした。

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