カミナリにおへそを取られる?!どうして落雷時に臍を隠すの??

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昔話に雷様を題材にしたものが多いですが、ヘソと雷の関係は?

台風5号は当初の予報よりも東側にそれていきましたね。
松阪こた堂接骨院のある松阪市では金曜夕方から夜にかけて雷が活躍していました。

桑の木には雷が落ちない』というフレーズをふと思い出して、一体何の記憶だったのだろうと検索してみました。
昔なら、何となくそんな言い伝えが…、とかなってしまう所ですが、便利な時代になったものです。

どうも僕の記憶にあったのは『日本むかしばなし』の中に収録されていた『雷さまと桑の木』という作品で、もともとは福島県か群馬県辺りの民話が元になっているようです。

お話のあらすじまで紹介されていて、記憶がよみがえりました。
そういえば当家には『日本むかしばなし』の本があって、僕はこの話と『猫岳の猫』という話がお気に入りでした。

群馬県か福島県辺りの民話。雷が鳴ったら桑の木の下へ!

『雷さまと桑の木』の内容はかなり乱暴にまとめると、男の子が雲の上に行くと、そこの主が雷様でした。
男の子は仕事(雨を降らす)を手伝っているうちに調子に乗って、雲の切れ目から地上に落ちてしまいます。
地上にはちょうど桑の木が生えていて、男の子はその木に引っかかって助かります。
以来、雷は桑の木を裂けるようになりました。
雷が鳴ったら桑の木の下に避難すると良いですよ。
といったモノ。

雷の時に木の下は安全か?

雷は高いモノに落ちるので、雷が鳴ったら大きな建物や、木のそばに居るのが安全。そう思っている方も多いのではないでしょうか?
確かに、大きな木の近くであれば雷は木に落ちやすくなります。
しかし、木よりもヒトの体の方に電気が流れやすい為、落雷のあった木の近くに居ると『側電』といって木を流れる電気が体の方に流れてくることがあるのです。
どうしても安全な建物等が近くに無い時には、身を隠す背の高い木などを45°以上の角度で見上げられるエリア内で、木の幹から2~5m程離れて、なるべく低い態勢になるのが良いそうです。

雷におへそを取られる??

雷と言えば、『おへそを取られる』なんて言われますよね?
雷の電気とヘソにどんな因果関係が?!
見た目がちょっと不思議になる位で、ヘソが無くても大して被害は無さそうですが…。

こちらには色々な説があるようです。
着物を着ていた頃、財布などを懐に入れて、帯に挟むなどしていた為、雷が落ちた際に小銭等でヘソ辺りが焦げた為、『雷でヘソを取られた』となり、ヘソを取られないように。

ヘソを隠そうとすると、体を丸めて態勢が低くなるので、態勢を低くするために。

前線の通過で雷雨になると、雨上がりに気温が下がる事から、子供がお腹を冷やして風邪などひくことがないよう、戒めの言葉として広がった。

経験と想像の複合産物なので、解析は難しいですが。

お腹を冷やさない、云々は近年だと理にかなっている気がしますが、八百万の神の時代だと大人だって雷様を信じていたように思いますし、農作業等に従事していた昔のヒトがそうそう懐に小銭を持っていたのかも疑問に感じますね。どちらかと言えば、クワとかカマに落ちそうなものですし。

伝わっている文献も、フィクションかドキュメンタリーか、はっきりとは判りませんし(汗)
所説あるモノについては、それぞれが思う由来でもいいのではないかなと思います。

雷様ってアレと同じじゃないですか?

雷様の絵を描いてください。
あなたのイメージする雷様はどんな姿をしていますか??

ツノが有って、もじゃもじゃ頭で、トラの毛皮の腰巻で、背中に太鼓を…。
こんな感じでしょうか?

では。オニはどうでしょうか?同じようなモノを想像しませんか?
雷様と鬼の違いって何でしょうか??

ちなみに、家の相方に『雷様と鬼の違いは何?』と聞いたら即答してくれましたよ。

『太鼓を持っているのが雷で棍棒(こんぼう)を持っているのが鬼!』

雷様は雷神という神様です。

雷様と言えば俵屋宗達の『風神雷神図』が有名ですね。
風神と対になって描かれる事が多く立派な『神様』です。

対して鬼は隠(おぬ)の言葉が転じたもので、『この世の理に外れたもの』どちらかと言えば『悪しきもの』というイメージが強い存在でどちらかと言うと『妖怪』ですね。

よく見る姿は、鬼門の方角から連想されるものです。
つまり丑寅から連想される、牛の角を持ちトラの褌をしているというものです。

どちらかと言えばと、書いたのは地域によって鬼は必ずしも悪いものではない事もあるからです。地域によっては『力強く、超人的』と『神様』的な扱いのことも有ります。

風神雷神図においても、雷神、風神ともに牛の角を持ちトラの褌をしている姿が描かれています。

人知を超えた存在に対して畏怖の念を込めた『鬼』。
それは『神』と変わらない存在なのかもしれません。

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