自転車のパンク修理は意外と簡単

移動手段にダイエットに自転車は身近な道具です

大人になるにつれて、運動する機会って段々減っていきますよね。
目的地が近所でも、ついつい車で出かけてしまう。なんていう人も多いのではないでしょうか。
中高生の頃には毎日乗っていた自転車に乗る機会も殆ど無くなり、スポーツジムで進まない自転車を漕いでいるのみ。なんて人もいるのでは?

通勤に自転車を使えば、運動もできて交通費も節約できて、一石二鳥なんですが、急に天気が悪くなったら?なんて考えると躊躇してしまいますね。

自転車漕ぎは、体重が直接膝にかかりませんので関節に対する負担も少なく、足の大きな筋肉はもちろん、姿勢を保つような体幹の筋肉もしっかり使えるので、運動としても中々に優秀です。

自分で修理するパンク修理のメリットとデメリット

自転車を使用していて、困るのが突然のパンク

メンテナンスらしい事はほぼされずに、雨ざらしで保管なんて過酷な使い方をしても、殆ど壊れないのがママチャリの良いところですが、タイヤの空気圧が低い状態で凸凹の多い歩道を通行すれば、割と簡単にパンクしてしまいます。
近くに営業中の自転車屋さんが有れば良いですが、近所に自転車屋さんが無かったり、そもそも夜間で店が開いていない時間だとどうしようも無いですよね。
どうにか家まで帰っても、今度はパンクした自転車を運んでいく手段を考えないといけません。

自転車のパンク修理を自分でやってみよう

自分の自転車ですから、自分で修理してみましょう。
自分でパンクの修理をすると以下のようなメリットが有ります。

セルフパンク修理のメリット
安い:材料費だけですみます。
いつでも可能:自転車屋さんの営業時間とか、混雑とか関係なく自分の時間でできます。
運搬しなくていい:自転車屋さんまで運ぶ手間と時間が節約できます。
愛着がわく:自分で触ることで、構造が理解できたり愛着がわき大切に使えます。

もちろんデメリットも有ります。

セルフパンク修理のデメリット
手や服が汚れる:手入れをしていない自転車のタイヤは真っ黒です。
失敗しても自己責任:失敗しても文句を言える相手がいません(笑)
他の調整ができない:プロにお願いした場合、例えばブレーキ等も同時に調整できますが…素人が整備するためには別のスキルが必要になってきます。

失敗した時のコトなんて先に考えていてもしょうがないのでやってみましょう。
大丈夫、自転車はシンプルな構造ですから、普通の工具を使って素人が分解できるような部分なんて、最悪自転車屋さんに持っていけば、よっぽどでない限りすぐ直ります。(無責任)

パンク修理に必要な道具

パンク修理に必要な道具は100円ショップでも入手可能です。
『パンク修理セット』なんていうドストレートな名前で、一式そろった物が売っています。

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

自転車のパンク修理セット
価格:108円(税込、送料別) (2019/4/9時点)

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パンク修理セットの中身は
ゴムのり
パッチ
紙やすり
ムシゴム
これらを入れる小さなケースがセットになって売られていることが多いです。
タイヤゴムをホイールから外す為のタイヤレバーという工具がセットになっているモノも有ります。

ゴムのりやパッチは数回分入っていることが多いですが、使い切った時は単品でも購入できます。

その他、必要なモノ
タイヤレバー(パンク修理セットに入ってない場合必要)
水を入れたバケツか洗面器
空気入れ
10mmのレンチ
ぼろ布
白のマジック(無くてもOK)

レンチセットに15㎜が入っていないのはなぜ??

スポーツタイプの自転車は、レバーで車輪が簡単に取り外せるようになっています。
タイヤを取り外すと、作業スペースが少なくて済むので、取り外して作業しよう…と思ったのですが。

バイクや車をいじるために、持っていた手持ちのレンチに15㎜サイズが無い。

この自転車の車輪を取り外そうと手持ちの工具セットで試みたのですが、手持ちの工具セットのサイズは14㎜の次は17㎜になっていて、手持ちの工具には適合するモノは一つも有りませんでした。

日本工業規格の標準サイズに15㎜・16㎜は無いため、JIS規格で販売されている工具では15㎜・16㎜は入っていないのだそうです。
※海外でも販売されている輸入品の中には入っているモノもあるそうです。

モンキーレンチを使用すれば良いのですが、引っ越しの際に行方不明になっていました…
一本あれば、色々なサイズに使えるので割と重宝します。

自転車のパンク修理手順

今回のパンクは後輪です。
ママチャリによくある両足スタンドの場合はそのまま立てて作業すればよいのですが、生憎当家のマルイシサイクル APASCH(アパッシュ)は片足スタンドです。
片足スタンドだとタイヤが常に接地しているので、作業できないです。

↓こんなものも有りますが、ちょっとお高いですよね。

えいっ!!


作業しにくいので、裏返してみました。
※サドルや、ハンドル周りのパーツが痛みます。何か敷くなどした方がよいです。

手始めに、カンチ式やVブレーキのような、リムを直接挟み込んでいる方式の場合はブレーキについているワイヤーを外しておきます。手でブレーキをリムに押し付けた状態にすると、工具を使わなくても割と簡単に外せると思います。

また、タイヤに何か刺さっていないかもよく確認します。
画鋲のようなモノが刺さったままだと、せっかく修理してもまたパンクしてしまいますからね。

次に、空気を入れる部分を外していきます。こちらも工具は不要で手で簡単に外せます。


頭についているネジを外して、中に突き刺さっている空気を入れる棒のようなパーツを引き抜きます。

棒のようなパーツには空気の逆流防止の為のムシゴムがついているのでこちらがきちんとついていることを確認します。


このムシゴムがボロボロになっていると、空気が漏れてしまいます。
逆に言えば、このゴムパーツを交換するだけで修理が終了することも有ります。
残念ながら、まだキレイでした。丁度1年位の使用です。
最後に10㎜のレンチを使用して根本のナットを外します。
続いてタイヤを外していきます。


レバー状の工具をタイヤのゴムと金属の隙間に差し込んで、テコの原理でエイヤっとゴムの部分を手前に外します。次はそこから10cm位離れた場所に工具を差し込んで同じように外していきます。


この工具は、この状態でスポークに固定しておけるようになっています。
大き目のマイナスドライバーでも代用できますが、チューブに傷をつけるとチューブごと交換になってしまいます。


一周外せたら、隙間からチューブを取り出します。
泥除けの角などでチューブに傷をつけないように注意。

チューブを取り出したら、最初に外したムシゴムのついたバルブのパーツを取りつけます。
チューブに空気を入れて、水を張ったバケツに入れると、穴のある位置が判るという寸法です。
入れる空気はチューブが軽く膨らむ程度でOK。

順番に探っていくと…


パンクしている部分から、泡が出ているので判ります。
ブクブクと泡が出ている部分を見つけたら、マジックなどで印をつけておくと後の作業が楽ですよ。
穴は一カ所とは限りませんので、念のためチューブ一周分調べておきましょう。

パンク穴の位置が判ったら空気を抜いて、チューブの水をよく拭いてから次の作業に移ります。

パンク穴の周囲を紙やすりで広めに削ります。
接着剤を付きやすくする為の作業です。削りカスを綺麗に取るのも忘れずに。

次に、ゴムのりを薄く塗ります。
パンク穴部分を中心に、パッチよりも広めに塗ります。

ゴムのりを塗り終わったら、ゴムのりが乾くまでしばらく待ちます。
ゴムのりは『のり』と名前が付いていますが、通常の接着剤とは異なります。
乾かないうちに次の手順に移ると上手くくっつかなくなりますので焦らずに乾かしましょう。
指の汚れが付くと接着が甘くなるので、ゴムのりを塗った部分が乾いたのを確認するために触らないように。

次に、パッチについている銀の台紙をはがします。
↓の様にパッチと銀の台紙が付いていた部分に触らないように…💦

透明のシートを持って、チューブに貼付けます。


パッチを貼り付けたら、しっかり押さえつけて圧着します。


十分圧着したら、透明のシートを剥がします。

チューブをタイヤに戻す前に、もう一度空気を入れて空気漏れが無いか確認します。


最後に、タイヤにチューブを戻します。
バルブ部分を先にリムの穴に入れてからの方が簡単ですよ。

タイヤを戻すのは、チューブを入れてから、手で押し込んでいけばOKです。
最後が固くて戻らないようなら、最初に外した時と逆の要領で工具を使えば戻りますよ。

バルブを元通りもどして、空気を入れれば作業は終了です。
外したブレーキを戻すのも忘れずに。

パンク修理道具まとめ

パンク修理に必要な道具は以下

  • 100均のパンク修理セット(パッチ・ゴムのり・紙やすり・ムシゴム)
  • タイヤレバー
  • 空気入れ
  • 10㎜レンチ
  • ぼろ布
  • 水を入れたバケツ
  • 白マジック(あると便利)

パンク修理手順まとめ

パンク修理の手順は以下

  • 挟み込み式のブレーキはワイヤーを外して置く
  • バルブを外す
  • タイヤレバーでタイヤを外す
  • チューブを外す
  • バルブを仮付けして少し空気を入れる
  • チューブを水に入れてパンク個所を特定する(一カ所とは限らない)
  • パンク個所にマジックで印をつけて、空気を抜き水気をふき取る
  • パンク穴周りに広めにやすり掛けをして、汚れをふきとる
  • パンク穴周りに薄くゴムのりを塗りベタベタしなくなるまで乾かす
  • パッチの銀の台紙を剥がして、パンク穴の部分に張り付ける
  • パッチを圧着する
  • パッチの透明シートを剥がす
  • 空気漏れが無いか確認
  • チューブをタイヤに組み込む
  • バルブをもとに戻し空気を入れる
  • ブレーキをもとに戻す

自分ですると世界が広がる

作業時間は、30分程度でしょうか。
意外と簡単ですので、是非チャレンジしてみてくださいね。
構造を知っていると、無理なことやトラブル時の対処の幅が広がりますよ。