晩春の季語にも登場する花曇りとは?

日本の春の風物詩といえばサクラ🌸

日本の春といえば、殆どの方がサクラを思い浮かべるのではないでしょうか。
松阪こた堂接骨院のある三重県松阪市でも、先週頃一気にサクラが開花しました。
その後は風の強い日あり、雨の日ありで、今週末はほどんどの場所で葉桜状態となってきています。

ハナムグリはコガネムシ☆はなぐもりは…

お花見やBBQなどお休みの日の予定があると、気になるのが天気予報ですよね。
この時期よく耳にする言葉に『はなぐもり』というワードが有ります。
『はなぐもり』とはいったいどんな状態でしょうか??

『はなぐもり』『花曇り』。サクラの花が咲く時期の曇りを表す言葉で季語にも使われています。
通俗的な用語の為、気象庁が天気予報等に用いる用語には含まれていないそうです。

天気の種類は何種類?

大気の状態を表す天気ですが、何種類あるかご存知ですか?

晴れ・雨・曇り・雪…

気象庁で分類している日本国内用の分類は、なんと15種類もあります。
日本国内で使用されている天気の分類は下記のようになっています。

快晴、晴れ、薄曇り、曇り、煙霧、砂じん嵐、地ふぶき、霧、霧雨、雨、みぞれ、雪、あられ、ひょう、雷

いくつ判りましたか?
ちなみに国際的な分類だと、96種類もあるのだそうですよ。

晴れとか曇りの基準って?

ところで、『晴れ』『曇り』、『快晴』ってどうやって分けているのでしょうか?
日本では空を覆う雲の量(雲量)を0から10までの11段階で評価しています。
雲量が0~1の状態を『快晴』
雲量が2~8の状態を『晴れ』
雲量が9~10の状態を『曇り』
と表します。つまり、空の半分が雲に覆われている状態だと、雲量5で晴れとなります。

薄曇りは天気予報では晴れ?!

気象庁の分類ですと『曇り』は、さらに『曇り』と『薄曇り』の2種類に分かれています。
これは一体何が違うのでしょうか?

曇りの分類は、雲の高さでの分類となります。
雲のある高さを、上層・中層・下層の3段階に分けて、どの高さの雲が多いかを判断基準としています。
そうはいっても雲の高さはどうやって測っているのでしょうか?都合よく何層か重なって観測できる場所があるとはかぎりませんよね。

雲は、国際気象機関(WMO)が定める「国際雲図帳」を基準として10種の雲形が定められています。

上層の雲:高度 5000mから13000m

  • 巻雲(すじ雲)
  • 巻積雲(うろこ雲)
  • 巻層雲(うす雲)

中層の雲:高度 2000mから7000m

  • 高積雲(ひつじ雲)
  • 高層雲(おぼろ雲)
  • 乱層雲(雨雲・雪雲)

下層の雲:地表から高度 2000m

  • 層積雲(うね雲)
  • 積雲(わた雲)
  • 層雲(きり雲)
  • 積乱雲(かみなり雲)

積乱雲は地上付近から高い場所では13000mにも達しますが、下層雲に分類されます。
雲の種類を観測することで、どの層の雲が多いか観測しているのですね。

曇り
曇りは、雲量が9以上ある状態で、中・下層の雲が上層の雲より多い場合をよびます。

薄曇り
薄曇りは上層の雲が中・下層の雲よりも多い場合を呼びます。

上層部の雲は薄く、雲に覆われていても地上では影が出来るような状態となるため、『薄曇り』は天気予報では『晴れ』として扱うのだそうです。

現在の天気予報では使用されていませんが、曇りの天気のうち
下層雲量が中・上層の雲量よりも多い場合を本曇り
中層雲が他の雲量より多い場合を高曇りと呼ぶこともあるようです。

和歌の世界では曇り、天気予報では晴れ…

春は移動性高気圧による晴天と低気圧の影響による悪天候との間隔が短くなり、天気が変わりやすく雲の多い天気も多くなります。そんな雲の日が多いサクラの花の咲く時期の曇り空。
気象庁の説明では、どんよりとした曇り空のイメージですが、用例を見ていると春の明るい曇り空、つまり春の時期の薄曇りの空を表す用語の様ですね。
空にはおぼろに雲がかかり、サクラの花が優しく地表に影を映す。
はなぐもり
素敵な日本語ですね。