
腰痛と腹筋運動について考える。
腹直筋は、ラテン語で「rectus abdominis」と言います。
ラテン語では、「rectus」は直線の、まっすぐという意味です。
Abdomenは、腹という意味になります。
つまり、rectus abdominisの意味は、腹のまっすぐな筋肉にとなります。
日本語では、腹直筋とそのままの訳になっていますね。
起始、停止はそれぞれ、恥骨、恥骨結合から剣状突起、第5~7肋軟骨です。
肋間神経支配になります。
白線により、左右、腱画によりいくつかの筋腹に分かれています。
イメージしやすいモノと言えば『仮面ライダーのお腹』ですね。
最近の仮面ライダーはあまり腹筋ボコボコのデザインじゃないようですね。
昔の仮面ライダーは、腹筋ボコボコでしたよね。
腹筋運動の方法で年齢がわかるかも!?
腹筋運動というとどのようなモノをイメージされますか。
頭の後ろで手を組んで、膝を伸ばして、足首を誰かに抑えてもらって…。
これで年が、わかってしまいますよ。
だいたい昭和50年生まれより前の世代の方がこのような腹筋を体育の時間などに指導されているようです。
(一部の地域のみで個人的にとった統計ですが)
最近の腹筋運動は、膝を曲げて、手は太ももに添わせる。というような方法を指導されているようです。
腰痛には、腹筋
腰痛について調べるとしばしば腹筋を鍛えなさい、というような記述に遭遇します。実際、腹筋は腹圧を高め、腰椎にかかる負担を減らす重要な役割をもっていますので腹筋を鍛えるのは、腰痛の予防に対して非常に有効で重要であると言えます。
腹圧とは?
お腹は、上下を骨盤と横隔膜、背中側を腰骨と背筋、前面を腹筋群に囲まれた内臓を収納する袋のような構造をしています。背中側は長さの変わらない丈夫な構造物である腰骨に支えられていますので、手を身体の前に出した時、ちょうど風船に寄り掛かったような状態となります。
しっかりと硬い風船が腰骨の前にあれば、安定して作業ができるのですが、風船がフニャフニャですと背骨は非常に不安定な状態になります。
イメージしづらい方は『下痢気味な時に重い荷物を持ち上げる』と考えると良いかもしれません。お腹に力が入らないと力を入れづらいですよね。
ここで前述の腹筋運動における姿勢の話に戻るのですが、調べてみると『腰にかかる負担が大きく、腰を痛めやすい為』今の方法に変わっていったようです。
腹筋運動は腰を痛めやすい?
「説明なく、腰痛予防に、何となく腹筋を鍛えないといけない」という情報だけを耳にした場合には、一定の世代の方は、逆効果になる可能性があります。
かえって腰を痛めてしまったり、鍛えなきゃいけないと聞いたのだけど腰が痛くてできないというような事が起こってしまうのです。
最後に
人間は非常に痛みに弱いです。
一度痛い思いをしてしまうと、無意識にその行為を避けますので、ますます腹筋は弱っていきます。
もともと運動が嫌いな方だと、『痛いからイヤ』という立派な理由が出来てしまいますので、ますます運動しませんよね。
痛みの予防、受傷後の運動については、慎重に行う必要が有ります。
不安のある方は一度専門家にご相談くださいね。