捻挫は癖になるって本当ですか?それはどんな状態?きちんと治すには。

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濡れたコンクリートで滑って…

道路を歩いていると、アスファルトの場所と側溝などのコンクリートの場所があります。コンクリートは梅雨時などで濡れていると大変よく滑ります。
特に、普段からジメジメしているような場所だと苔が生えていたりして猶更です。

ツルっと足を取られ転倒して足首を捻ってしまった。

スポーツや日常のちょっとした油断でも良く起こる捻挫。

捻挫とは『関節の急激な捻じれ、あるいは強い外力による関節周辺の関節包や靭帯、軟骨、関節を通過する筋・腱の損傷』を言います。

スポーツなどでもよく起こるケガの一つです。

捻挫は癖になる?

『捻挫は癖になるというのは本当ですか?』

こんな事をよく聞かれます。
一度捻挫をすると、何度も繰り返し捻挫をしやすくなる、というのです。

本当か?と聞かれるなら、本当です。しかし、必ず癖になるわけではありません

そもそも捻挫とはどういう状態になっているのか?

関節はとても滑りやすい構造になっています。関節を形成する軟骨どうしの摩擦はアイススケートの1/10以下ともいわれています。

しかし、例えば足首を動かしてみてください。関節はある程度の方向、ある程度の位置までしか動きませんね。摩擦はとても小さいですが、動く方向や大きさは周りにある靭帯等によって制限されています。

捻挫は過度な外力で、関節の動きを制御しているこれらの構造物が破損した状態です。つまり本来動かない位置まで関節が動いてしまう状態、と言い換えることもできます。

治療は程度にもよりますが、おおむね『関節を動かさないように安静にする』ということになります。安静にすることで、破損した構造物の回復を待ちます。

安静にできないとどうなるでしょうか?

目に見える部分で想像すると分かり易いのですが、例えば手の甲、指の関節の上に切り傷ができたとします。しばらくすると傷口は閉じますが、指を曲げるとまた傷が開いてしまいます
安静にしていれば閉じた傷口も、動くことで開いてしまうのです。

関節の中でもこれと同様のことが起こります。安静に出来ていないと破損した構造物はなかなか治りません、そしてその状態が継続すると関節が動いても傷が開かない状態、つまり本来より伸びた状態で治ってしまいます。

関節の動きを制御している構造物がしっかり関節の動きを制御できない状態になれば、当然関節には本来起こらない動きが発生します

捻挫をきちんと治療しないと、本来起こらない動きが生じて負担がかかり、捻挫を繰り返しやすくなります。

これがいわゆる『捻挫は癖になる』と言われる状態です。

捻挫を癖にしない為には、しっかりした治療が必須です。

「捻挫くらいで…」などと捻挫は軽く考えてしまいがちです。ですが甘く見ると何度も怪我に泣くことになることも有ります。スポーツをする方ですと今後の競技人生を左右するかもしれません。

捻挫くらいと甘く見ずに、適切な治療を受けることが大切です。さらに、安静にしている期間が長くなれば適切なリハビリも必要となってきます。

捻挫を癖にしてしまわないように、治療は焦らずに十分な治療期間を設けてください。

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